ピアノ方丈記

音楽の彼岸にて【指の健康寿命を気遣いながら!】シニアのピアノ一人遊びの日々

Thelonious Monk 情報のまとめ

 

Thelonious Monkは、おそらく、脳のレベルが、普通の人のレベルから上に外れていた人だと思う。Monkに関するいろいろなエピソードに基づくと、そうだと思う。

 

自分が作曲した音楽を、バンドのサイドマンたちが理解できない、ということが、理解できなかった(「お前たちは、どうしてこの音が解からないんだ?」)とか。 

( ↑  洗練が極まりすぎた結果として洗練が裏返ってしまってもはや洗練しているとは聞こえない超越的で崇高な次元に到達したMonkの音楽を、当時のふつうの人はとても理解できなかったと思うし、21世紀の今も理解できない人がほとんどだと思う。)

 

ボストン空港(だったっけ?)で行方不明になって、一週間後に病院で見つかったとか。(たぶん、慣れない土地で頭の中がパニックになってしまったんだと思う。わかるよ...)。

 

あの鋭い眼光。(マイルズ・デイビスも、おそらく、脳の機能的に同類の人種じゃないのか? 肌の色といった外見ではなくて、脳の機能に基づいた人種っていうのも絶対にあると思う、誰も表立っては言わないけど。)

 

父親が、精神病院で亡くなったんじゃないかな?(←お父さんも、脳のレベルがスゴすぎて、周りの環境や社会情勢にうまく馴染めなかったんじゃないかな。 だいいち、生まれた男子のファーストネームに「セロニアス」と名付ける家系が、凡人の頭のレベルではない、という気がする)  ←「セロニアス」は、1000年以上前のキリスト教の聖人「テロ」のラテン語読み。当時のヨーロッパの「野蛮で未開の地域」だった現在のドイツから奴隷として売られてきたテロ少年は、ヨーロッパの先進地域だった南部ラテン語圏(フランスかイタリアだったかな?)の修道僧に買われたが、修道院で粉骨砕身の努力をして、北ヨーロッパの奴隷の身分ながら大出世して、ついにはキリスト教の総本山ヴァチカンから「聖人」の称号を与えられた。アメリカに奴隷として売られてきたアフリカ人男子にとって「テロ」のラテン語名「セロニアス」は、たいへんに意味の重い名前だ。

 

そして、何よりも、作った曲と、その演奏(もうぜんぜん普通じゃない!

 

Thelonious Monkは天才だ」と言った人がいるが、ある意味、天才だと思う。だって、脳が、凡人の脳ではないから。ただ、ものすごく、ものすごく、ものすごく努力した人だと思う。

 

たぶん、自分以外のほとんどの人が、バカに見えていたんだろうなぁ、と思う。

 

 

前に、他のブログでまとめていたThelonious Monkの情報のまとめです:

 

① 買ったけど読んでいない本(生きているうちに読めるのかorz...):

Thelonious Monk: The Life and Times of an American Original

http://www.monkbook.com/the-book/

 

BBC Radio 4 Hannah Rothschild on Thelonious Monk:

http://www.bbc.co.uk/programmes/b069rvbl

パノニカ・コレクションを相続した人(たぶん)

 

Ben Riley's Monk Legacy:

https://www.allaboutjazz.com/ben-rileys-monk-legacy-ben-riley-by-russ-musto.php

セロニアス・モンク カルテット後期のドラマーBen Riley氏が語る。

 

WSJ Video Thelonious Monk III Discusses Jazz Legend Father:

http://www.wsj.com/video/thelonious-monk-iii-discusses-jazz-legend-father/D2B1B368-C54E-42CA-BEA8-90E9A43F0FD5.html

モンクⅢ(Jr.)さん、『Straight No Chaser』DVDの頃よりも自信に溢れた感じ。

 

Thelonious Monk's Advice:

http://www.listsofnote.com/2012/02/thelonious-monks-advice.html

モダンジャズの原点ビバップの基礎を築いた伝説的存在で大作曲家のセロニアス・モンク大師の珠玉の金言リスト(以下抜粋(ざっくり訳)↓)。

 ☆「音は、ピンのように小さくもなれば世界のように大きくもなる。演奏する人の想像力次第で。」

 ☆「弾かない音のほうが、弾く音よりも重要な場合がある。」

 

村上春樹著『セロニアス・モンクのいた風景』にも、モンク大師の珠玉の金言リストの訳が載っていたはず:

  ☆「こんなことはできっこないと君があきらめたとき、他の誰かがやって来て、それをやってしまうことになる。」(村上春樹訳)

  ☆「天才とは最も自分らしい人間のことだ」(村上春樹訳)

  ☆「いつだって夜なんだ。さもなければ光など必要あるまい」(村上春樹訳)

モンク大師の、背筋が凍りつく名曲Round Midnightが頭をよぎった。

 

⑥ ジャズピアニストKenny Wernerの著書『Effortless Mastery』を読んでいたら、セロニアス・モンク大師についての記述があった(以下、私が理解した内容を私なりに表現した引用です):

 ☆セロニアス・モンクは、自分の心の奥底にある 「スペース (=その人の潜在意識・魂・「それ」・「セルフ2」)」 と強くつながっていた典型的なクリエイターだ。モンクは数々の名曲を作曲したが、一方で彼のピアノ演奏といえば、ギクシャクして、リズムが整わない、ヘンテコな演奏であった。「モンクは、コンサートグランドピアノを、調律が狂ったアップライトピアノのように鳴らす」 とまで揶揄された。モンクの時代には、その頃存命していたアート・テイタムをはじめ、モンクより演奏が上手なピアニストがいた。にもかかわらず、何故モンクはこれほど崇拝されるのか?それは、彼の奏でる音が深いからだ。そして、自分が弾きたい音を弾くという、ある意味での尊大さがモンクにはあった。モンクの強さは、マインド(=考え、意識領域) に妨害されることのない、スピリット(=魂、無意識領域) からくるのだ。モンクが鳴らす音のひとつひとつには、「これが真の、本当の音だ」 という彼の強い信念の裏づけがある。モンクはミスタッチの存在を信じなかった。モンクは、「自分が弾いた音はすべて正しい音だ」 という信念を持っていた。 (中略)

 ☆モンクが、自分が弾く音に強い信念を持って演奏したからこそ、聴く人はそれ以外の音を想像できないのだ。ほとんどの人がどう扱っていいかわからない「くず鉄」のような音(不協和音)を手に取って「この音は美しい!」 と堂々と言ってしまうところが、モンクが正統の音楽家たるゆえんである。そして今日、モンクよりもピアノが「上手い」若いピアニストたちがモンクの曲を弾くと、どういうわけかモンクそっくりの演奏になってしまうのだ。モンクの音楽表現がいかにパワフルであるかがわかる現象だ。だが、モンクそっくりに演奏しても自分のパワーは得られない。自分のパワーは、自分が自分であることから生まれるのだ。それが、モンクのようなパワーを呼び起こすただひとつの方法なのだ。再現するだけでは決して得られない。自ら創造するのだ。

 

もとの記事(下記ほか):

https://ameblo.jp/tokyotoad/entry-12227084124.html

 

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