クレイグ・テイボーンさん(ピアノ)と、イクエ・モリさん(ラップトップ)のCD「HIGHSMITH」を聴きました:
イクエ・モリさんのサイト( テイボーンさんとのCD「Highsmith」の曲がちょっとだけ聴ける)
ピアノとラップトップ(エレクトロニクス)の相性はとてもいいんだなぁと思いました。
即興演奏する人のセンスが大きく問われるんだろうと想像しましたが、モリさんのセンスに感動しました!
ピアノがテイボーンさんなので、どんな展開になってもキッチリまとめてくれるというのは予想できたのですが、
モリさんが、電子音の音程をテイボーンさんが鳴らすピアノ音の音程に合わせにいっているのかな?と思われるところもあって、ラップトップの奥深さというか、即興デュオの醍醐味を感じました。曲の終わらせる時に入れる音の種類やタイミングもステキだなぁと思いました。
テイボーンさんは自分のカルテッドでエレクトロニクスもやるので、ラップトップの特徴を良く知っているからこそのピアノ演奏をして、ピアノ&ラップトップの素晴らしいケミストリーが生まれたんだろうなぁと思いました。テイボーンさんも、弾く音を選んで、モリさんのラップトップの音のピッチに合わせにいくことをやったかもしれません。CDを聴いていると、音程やリズムのタイミングに、テイボーンさんとモリさんの阿吽の呼吸が感じられました。
当初はこのCDを買うのをためらっていました、というのは、とある動画で、ホーン2種&ピアノ&ラップトップの人たちが即興演奏するのを見て、キツイな~、と思ってしまっていたからです。アコースティックな楽器が複数ガチで即興演奏するところに、ラップトップの電子音が、まるでインベーダーゲームのようにピヨピヨピヨ~ン!と斬りこんでいくのに、思わず笑ってしまったのです。
もちろん、ラップトップの人もガチでからみにいっているのですが、なんというか、他の楽器がみんな昔からある楽器なので、キュイ~ン!とかピロピロピロピロ...とかいう音が、うまく馴染まないというか、私の耳の文化度が時代に追いついていってないんでしょうが、大変な違和感を感じて思わず笑ってしまったのだと思います。
ところが、同じラップトップさんが、ホーンと一対一でガチ対決している動画を見たら、ピコピコ音だけではなくて、低音から高音まで、いろいろな効果音を駆使した、がっぷり四つのデュオ演奏で、あぁそうか、ラップトップは、ある程度の出番が与えられると、はじめてその威力を発揮するんだなぁと感じました(このラップトップさんの動画がよくひっかかってくるので、その分野で名の知れた人なのかもしれません)。
テイボーンさんとモリさんのCDはまさにそれで、デュオ演奏なのでモリさんのラップトップが演奏の半分を占めるので、ラップトップの威力が如何なく発揮された。しかも、モリさんの音の選択&演奏センスが美しい。さらに、テイボーンさんがピアノなので、もう間違いようもなくスゴいデュオ演奏のCDが出来上がった、ということなんだろうなぁと思います。
テイボーンさんの縦横無尽の即興演奏も存分に楽しめるので、テイボーン信者としてはうれしい一枚でした。
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