ピアノ方丈記

音楽の彼岸にて【指の健康寿命を気遣いながら!】シニアのピアノ一人遊びの日々

野生の王国

 

何日か前、外出制限が発動されたチリの首都サンチャゴの街中を、野生のピューマがうろついた、という記事を見かけました。

 

人間が出歩かなくなった町を目指して、ついに野生動物たちのお礼参りが始まるのかはわかりませんが、日本ではクマ(ツキノワグマまたはヒグマ)がいるところでは注意が必要です。 また、捨てられたペットの犬が野生化して群れをなしている場所もあるかもしれません(むかしそういうマンガがあったよね、なんだったっけ?)。 オオカミは絶滅したみたいですから(大神様のことは口に出さぬのがよろしい)、現在、日本国内で人間を襲って食べる可能性のある野生動物はクマと野犬の群れだけだと思います。 人肉の味を知ったクマは、人間を襲うようになるそうです(その場合は、人間の男性よりも女性を狙うようですから、女性はとくに注意が必要です)。

 

サルも凶暴です。彼らは人間と同じく、ボスザルのもとで高度な集団行動をとります。 ヒトをだます知恵もなかなかのものです。 ジェーン・ゴダールによると、アフリカのチンパンジーは、集団の結束力を強めるため、縄張りに迷い込んできたよそ者のサルをオスザルたちが軍隊よろしく鮮やかな作戦行動によって襲い殺し、死んだよそ者の肉を赤ちゃんザルにまで分け与えてみんなで食べる、という、儀式的な共食いをするそうです。 目を細めてサルといっしょに温泉につかっているようでは、サルに出し抜かれてしまうかもしれません。

ハチの大群で死ぬぐらいですから、ヒトは自然を前にすると悲しいくらい無力です。

 

まだ北海道が私が知っている北海道だったころ、釧路の博物館(有名な建築家が設計した建物)で、アイヌの子ども用の衣装を見ました。 小さな服に、たくさんの鈴が縫い付けてありました。 私はそれを見て、戦慄が走りました。 鈴の数は、親の愛です。 子どもの居場所がすぐわかるように、遊んでいるうちにどこかへ迷い込んで、近くに潜んで子どもを狙っている自然の驚異に持っていかれないように、という、ヒグマ除けの意味もあったのではないでしょうか?  また、鈴の音は、空気を伝ってどこまでも響きます。 「ここは、人間の領域だぞ!」という警告の音です。 

 

間違いなく、おんがくの起源です。

 

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