ピアノ方丈記

音楽の彼岸にて【指の健康寿命を気遣いながら!】シニアのピアノ一人遊びの日々

ギター vs ピアノ (続き)

 

以下は、20210915にアメブロに書いた記事

 

昨日の記事 

ギター vs ピアノ - おんがくの彼岸(ひがん)

に追加して:

 

私は、ギターの専門家による動画と理論書を大いに参考にして、この3~4年間、ぽつりぽつりと続けてきた。

その人が提示する音楽セオリーの内容が、他の多数のものに比べて、格段にジャンル横断的で、包括的で、詳しく、しかも解りやすかったからである。

 

「ギターの専門家」と書いたが、その人は、音大でクラシックのコントラバス、院ではジャズギターを専攻し、音大で教鞭をとり、プロのギタリストとして地方巡業もし、プロデューサーとしてその国の音楽業界から賞をもらったこともある人だ。 つまり、音楽業界の表も裏も知り尽くしている人といってよい。

 

この人は、苦労人である。 生い立ちや音大に入るための「のるかそるか」の経緯を語る動画を見ながら、私の目から涙がこぼれた。

現在、この人は、グランドピアノをはじめ、ドラムセットや、オルガンなどを置いた、立派なスタジオを持っている。

ある動画で、「後悔はしていないけれど、もし、もう一度、子どもの頃に戻れるとしたら、ピアノを習いたかった」と語っていた。 この人が生まれ育った家庭は、ピアノなんてとても置けるような広さも無く、また、子どもたちに習わせるお金もなかった。 だから、この人は、子どもの頃に手にしたギターで、大好きな音楽の道を上っていった。 そして、50代半ばにして、世界一の音楽教育系ユーチューバーになった。

 

ギターという楽器の崇高さが、まさに、ここにある。 

 

だから、私は、ギターを見下すピアノ原理主義者たちを、見下す。

自分の力ではなく、親に買ってもらったグランドピアノを振りかざして、他の楽器を内心バカにしたり、

「電子ピアノではピアノは上達しない!」と言って、

様々な事情でアコースティックピアノは持てないけれど音楽をやってみたい!と心から純粋に思う人たちを、

脅し、いじめるようなことを上品ヅラで平気で言う人たちが演奏するピアノの音は、驕(おご)りと偽善まみれの、聞くに堪えない音であろう。 

楽器が音を鳴らすのではない。

音を鳴らすのは人間だからだ。  また、

その「高尚な」芸事の演奏によって

一体いくら稼いでいるのか?

稼げているのか?

 

プロになってから自分の演奏による稼ぎで、つまり自力で、人生で初めてグランドピアノを手に入れた一流のミュージシャンたちに、私は大いに注目している。 

彼らは、演奏家として本物である確率が極めて高いからである。

もちろん、買う余裕はあっても場所の問題でグランドを置けない一流のプロがたくさんいることも、私は知っている。

最近は、プロの人たちもPR用に演奏動画をアップするので、

その人の名前・経歴・実績に加えて、実際の演奏動画を視聴すれば、

グランドを持っている/持っていないに全く関係無く

その人の実力がたちどころに、つまびらかに明らかになる。

 

 

tokyotoad=おんがくを楽しむピアニスト

 

もとの記事@アメブロ

ギター vs ピアノ (続き) | おんがくの細道

 

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このブログ「おんがくの彼岸(ひがん)」は、私 tokyotoad が、中学卒業時に家の経済的な事情で諦めた「自分の思いのままに自由自在に音楽を表現する」という夢の追求を、35年ぶりに再開して、独学で試行錯誤をつづけて、なんとかそのスタート地点に立つまでの過程で考えたことや感じたことを記録したものです。

「おんがくの彼岸(ひがん)」というタイトルは、「人間が叡智を結集して追求したその果てに有る、どのジャンルにも属さないと同時に、あらゆるジャンルでもある、最も進化した究極の音楽が鳴っている場所」、という意味でつけました。 そして、最も進化した究極の音楽が鳴っているその場所には、無音静寂の中に自然界の音(ホワイトノイズ)だけが鳴っているのではないか?と感じます(ジョン・ケイジはそれを表現しようとしたのではなかろうか?)。 西洋クラシック音楽を含めた民族音楽から20世紀の音楽やノイズなどの実験音楽まで、地上のあらゆるジャンルの音楽を一度にすべて鳴らしたら、すべての音の波長が互いにオフセットされるのではないか? 人間が鳴らした音がすべてキャンセルされて無音静寂になったところに、波の音や風の音や虫や鳥や動物の鳴き声が混ざり合いキャンセルされた、花鳥風月のホワイトノイズだけが響いている。 そのとき、前頭葉の理論や方法論で塗り固められた音楽から解き放たれた人間は、自分の身の中のひとつひとつの細胞の原子の振動が起こす生命の波長に、静かに耳を傾けて、自分の存在の原点であり、自分にとって最も大切な音楽である、命の響きを、全身全霊で感じる。 そして、その衝動を感じるままに声をあげ、手を叩き、地面を踏み鳴らし、全身を楽器にして踊る。 そばに落ちていた木の棒を拾い上げて傍らの岩を叩き、ここに、新たな音楽の彼岸(無音静寂)への人間の旅が始まる。

tokyotoadのtoadはガマガエル(ヒキガエル)のことです。昔から東京の都心や郊外に住んでいる、動作がのろくてぎこちない、不器用で地味な動物ですが、ひとたび大きく成長すると、冷やかしにかみついたネコが目を回すほどの、変な毒というかガマの油を皮膚に持っているみたいです。

 

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↑ 不本意にもこんな野暮なことを書かなければならないのは、過去にちまたのピアノの先生方に、この記事の内容をパクったブログ記事を挙げられたことが何度かあったからです。 トホホ...。ピアノの先生さんたちよ、ちったぁ「品格」ってぇもんをお持ちなさいよ...。

 

tokyotoad