以前書いたこの記事のなかに:
大人のピアノは、レッスンを受けるべきか?独学か?_003 - おんがくの彼岸(ひがん)
下記の内容を書いた:
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ハノンを半年ほどやったころ、
あるピアノ会で、演奏し終わった後、
参加者の一人に、
「ハノンをやっているんですか?」と聞かれた。
また、別のピアノ会でも、やっぱり、演奏し終わった後に、
「ハノンをやっているんですか?」て聞かれた。
ハノンをやっているとね、わかるみたいですよ。
聞いてきたのは、二人とも、
「クラシックピアノ演奏の腕に覚え有り」ていう感じの、
難曲をバラバラ弾いて、
自分の演奏をまんざらでもないと思っているような人たちで、
それ以後、その人たちに話しかけてこられたり、
プライベートなピアノ会に声をかけられたりしたので、
ハノンには何かの呪力があるんじゃないか、と、実体験から思います。
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今も、
半分は、上記のように思っているが、
半分は、そうは思っていない。
というのは、
「この人、ハノンをやっているな~」と、他人からわかる人は、ぶっちゃけ、
「この人、ハノンをやっているな~」と、
わかってしまう程度の人
なのではないか? と思うようになったからだ。
その理由は、
私が「この人はスゴイ!」と驚嘆するプロのケンバニストさんたちに、
「この人、ハノンを練習のルーチンに入れてるな」
と思える人は、一人もいないからだ!
( ↑ 当然だよね、みなさんプロなんだから。)
超一流のケンバニストさんたちの中にも、
ハノンを練習のレジメンにしている人もいれば、
ハノンをやっていない人もいるだろう。 だけど、
みなさん一様にもの凄い演奏をして、その
もの凄い演奏に「ハノン」の気配なんて、カケラも無い。
ということは、
「この人、ハノンをやっているな~」と
人から思われてしまう人は、
その人の演奏から何らかの「ハノン臭」がしているわけで、 それは、
芸術的な自己表現としては、あまりよろしくない!
ということになりはしまいか、いや、よろしくないよ!
よろしくないから、
一流のプロの演奏家の演奏に「ハノン臭」がするわけがない!
今から思えば、
「ハノンをやっているんですか?」と、
私に尋ねてきた「腕に覚え有り」な人たちの演奏にも、
「ハノン臭」がしていた。
ハノンを死ぬほど延々とやり続けると、いつか
「ハノン臭」がしなくなるものなのか? それとも、
ハノンばかりやらずに、いろいろな練習レジメンを自分で工夫することが大切なのか?
私にはわからないが、
「ハノン臭」がする演奏は、素人の演奏でも、あまりよろしくない...?
いやむしろ、
「ハノン臭」は、本物のプロの演奏家(=芸能人)ではない、
カタギのお嬢さんお坊ちゃん(「自称プロ」を含む)の演奏にふさわしい匂いなのかもしれない。
tokyotoad
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このブログ「おんがくの彼岸(ひがん)」は、私 tokyotoad が、中学卒業時に家の経済的な事情で諦めた(←諦めて命拾いした!と、今しみじみ振り返って背筋がゾッとしている)、「自分の思いのままに自由自在に音楽を表現する」という夢の追求を、35年ぶりに再開して、独学で試行錯誤をつづけて、なんとかそのスタート地点に立つまでの過程で考えたことや感じたことを記録したものです。
「おんがくの彼岸(ひがん)」というタイトルは、「人間が叡智を結集して追求したその果てに有る、どのジャンルにも属さないと同時に、あらゆるジャンルでもある、最も進化した究極の音楽が鳴っている場所」、という意味でつけました。 そして、最も進化した究極の音楽が鳴っているその場所には、無音静寂の中に自然界の音(ホワイトノイズ)だけが鳴っているのではないか?と感じます(ジョン・ケイジはそれを表現しようとしたのではなかろうか?)。 西洋クラシック音楽を含めた民族音楽から20世紀の音楽やノイズなどの実験音楽まで、地上のあらゆるジャンルの音楽を一度にすべて鳴らしたら、すべての音の波長が互いにオフセットされるのではないか? 人間が鳴らした音がすべてキャンセルされて無音静寂になったところに、波の音や風の音や虫や鳥や動物の鳴き声が混ざり合いキャンセルされた、花鳥風月のホワイトノイズだけが響いている。 そのとき、前頭葉の理論や方法論で塗り固められた音楽から解き放たれた人間は、自分の身の中のひとつひとつの細胞の原子の振動が起こす生命の波長に、静かに耳を傾けて、自分の存在の原点であり、自分にとって最も大切な音楽である、命の響きを、全身全霊で感じる。 そして、その衝動を感じるままに声をあげ、手を叩き、地面を踏み鳴らし、全身を楽器にして踊る。 そばに落ちていた木の棒を拾い上げて傍らの岩を叩き、ここに、新たな音楽の彼岸(無音静寂)への人間の旅が始まる。
tokyotoadのtoadはガマガエル(ヒキガエル)のことです。昔から東京の都心や郊外に住んでいる、動作がのろくてぎこちない、不器用で地味な動物ですが、ひとたび大きく成長すると、冷やかしにかみついたネコが目を回すほどの、変な毒というかガマの油を皮膚に持っているみたいです。
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↑ 不本意にもこんな野暮なことを書かなければならないのは、過去にちまたのピアノの先生方に、この記事の内容をパクったブログ記事を挙げられたことが何度かあったからです。 トホホ...。ピアノの先生さんたちよ、ちったぁ「品格」ってぇもんをお持ちなさいよ...。
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