音楽の彼岸のピアノ遊び

大人のピアノ道楽を満喫するピアノ一人遊びの日々

ピアノの「大人買い」番付 その①:「勧進元(かんじんもと)」

 

以前、こんな記事を書いた: グランドピアノを買うべき人 - おんがくの彼岸(ひがん)

 

ところで、

江戸時代には、日本全国の温泉地や名山を東西に分けてランキングする「なんとか番付」なるものが流行ったそうですね。

今の、日経MJが半年ごとに発表する、この半期で流行ったモノ/コトの番付のルーツだね。

 

ならば、

少子化によってなりふり構わず大人の生徒狩りに血道を上げている昨今ピアノ教育業界がロックオンしているターゲット(つまりカモっていったら言い過ぎかな?)の、大人のピアノ愛好者またはその予備軍にとって、

 

これこそが、ピアノの「大人買い」の醍醐味だ!

 

と思えるような、

大人ならではのピアノ購入の形態を考えてみたよ!

 

ほら、

ピアノの先生がたは、子どものピアノ生徒の親御さんに、

「電子ピアノはダメ! 最低でもアップライトピアノじゃないと!」

そして、アップライトピアノをようやく買ってあげると、

「上級に進むためにはグランドピアノじゃないと!」

って、よく言うでしょ。

大人のピアノはどうかな?

大人買い」なんて言葉があるけど、

大人ならではのピアノの買い方ってどんなかな?

って思って、いろいろ思いついたよ。

それを、冒頭に書いた、

江戸時代の各種番付のフォーマットでリストアップしていくよっ!

 

 

まずは、

勧進元(かんじんもと)」から!

 

勧進元」ってな~に?

 

勧進元」とは、その番付内にランキングするにはもはや異次元の、

天文学的に振り切れてしまった、超越的な存在。

だから、番付されるほう、じゃなくて、

番付するほう。いうなれば番付の主催者だ。

江戸時代の「日本名山番付」の勧進元である

「三国無双 富士山」に相当する存在ってこと。

一人だけ突き抜け過ぎていて、

もはやランキングの対象にならない存在だ。

つまり、

大人のピアノ愛好者が目指すべき、

究極の、そのまた究極の、

至高の理想の「ピアノの大人買い」形態ってこと。

 

その、「ピアノの大人買い」の究極形態である

勧進元(かんじんもと)」にランクインしたのは...................................................................................................................................................................................................................

 

 

.........

 

 

.........

 

 

 

おい、じらさないで、

はやく発表しろよ!

 

 

......

 

 

はいはい、でも、見ておったまげるなよっ!

 

 

.........

 

 

........

 

「ピアノの大人買い」番付の

異次元的究極の、超越的存在である、

 

① 勧進元(かんじんもと)は:

 

 

川上源一だっ!

 

そう、その名が示すとおり、

日本の音楽を川上から川下まで支配する大企業ヤマハ

「中興の祖」ウィキペディアによる表現だっ!

 

ちなみに私はヤマハの回し者でもヤマハ信者でもないよ。

 (どっちかっていうとカワイ信者だよっ!)。

 

そんな、「カワイトーン(カワイピアノに特徴的な音)」好きの私が、

何故にしてヤマハの川上源一翁を、あえて、

「ピアノの大人買い」の異次元的至高の存在である「勧進元」にランキングしたのかっ!?

 

答えは簡単でして、(←勝間節(ぶし)をマネてみた)

 

川上源一翁はね、

「大人ピアノの醍醐味は、グランドピアノを買うこと~♫」

みたいなね、

私みたいな下々(しもじも)のレベルをはるかに超越した

戦後日本のピアノ産業ばかりか、

戦後日本の音楽文化産業全体を掌握したオーナー的存在だったからである。

 

川上源一翁は、

一国の、つまり、

日本国の音楽文化の振興に絶大に寄与した、

いわば、日本国の音楽文化丸ごとのオーナーだったのだ。

 

「大人の趣味のピアノでグランドピアノ1台買ってご満悦!」

 

なんて、チッコイ、チッコイ!

一国の音楽を全部掌握&支配してみろっ!

ってことである。

まあつまり、

「ピアノの大人買い」なんてチッコイ話じゃなくて、

「一国の音楽の大人買いをしたのが、川上源一翁なのであるっ!

 

戦後の日本。

アメリカ軍の空爆によって焼け野原になった、日本。

それまで積みあがっていた高度で洗練された豊かな文化も何もかもが、焼かれて灰になってしまった、日本。

そんな戦後の日本の音楽文化の復興に、

絶大に寄与したのが、川上翁なのだ。

そう、中高年なら覚えてるでしょ?

小坂明子の「あなた」。

小坂明子の「あなた」は、ヤマハポプコンのグランプリ曲だったと思うよ。

ヤマハが主催したポプコンから、

円ひろしの、〽とんでとんでとんでとんでとんでとんでとんでとんでとんでっまわってまわってまわってまわ~るうぅぅぅぅ~、[ッソラシドレミファ]の「夢想花」も、

世良公則とツイストの〽あんたにぃぃっ、あげぇぇぇぇ~~たぁぁぁ~~も、

そして、なんといっても中島みゆきの「時代」も、

つまり、70年代~80年代にかけての日本を大いに盛り上げた珠玉の大ヒット名曲ソングが次から次へと生まれたのだ。

それだけじゃない。中高年のみなさん、忘れたとは言わせませんよ、

コッキーポップを!

大石吾郎氏の司会で生暖かく進行する、ヤマハ音楽振興会が提供した、ヤマハ子飼いのニューミュージックのアーティストたちが登場する、週末の中途半端な夕方の時間帯に放送されていた、あの15分ぐらい(だったかな?)のテレビ番組を!

長渕剛も、〽め~ぐるー、め~ぐる~つきひのなかで~の松山千春も、八神純子も、そして谷山浩子も、チャゲアスも! そうそうたるビッグアーティストたちが、コッキーポップからメジャーになっていったんだ!

 

川上源一翁の功績は、それだけじゃないっ!

そう、ヤマハっ子だったら知っているはず、

ジュニアオリジナルコンサートだったっけ?

年端もいかぬ小学生たちが、

 (プロの音楽理論や作曲法を知る由もないお子様レベルの作曲とはいえ、)

自らの自作曲を鬼のような演奏で披露するコンテストを!

私も、子どもの頃に、一度観に行ったよ、

そのときに、ヤマハの電子オルガン(エレクトーン)の

ペダル鍵盤をね、

両足使って高速乱れ弾きしながら自作曲を弾きまくる同い年ぐらいの出演者の子の超絶演奏を、今でも覚えている。

ところで、

そんなエレクトーンっ子たちのなかから、後に、

どんなビッグネームのミュージシャンが出てきたと思う?

カシオペアの向谷さんを筆頭に、

今現在も第一線のそのまた一線で活躍するキーボーディストの多くが、

ヤマハ音楽教室のエレクトーン出身者たちだ。

そして、

80年代から日本のシンセの代名詞、いや、

世界のシンセの代名詞となった、ヤマハDX-7

それを縦横無尽に弾きまくる向谷さんを擁した、

日本のフュージョンの雄カシオペアの超絶的な人気は、

ヤマハによる楽器面のバックアップがあってのことだったろう。

 

むろん、

日本のクラシックピアノ界を、

文字通り、川上から川下までくまなく支配しているのが、

川上源一翁が築き上げたヤマハ帝国だ!

日本国内の音大のピアノ科を卒業したピアノの先生の背後には、たいてい、

国産ピアノの背後霊が3台ぐらい、はりついている。

一台目は、彼らが初めて買ってもらった、アップライトピアノ

二台目は、「音大を目指すならグランドピアノを買わなければ無理よ」と

ピアノの先生に勧められて買ってもらった、グランドピアノ。このピアノを潰すほど練習して、

三台目は、音大に入った時点で買い直してもらっただろう、新しいグランドピアノ。これを潰すほど練習して、

四台目は、音大を卒業した時点でもう一度、自宅でピアノ教室を開くために新たに買ってもらった真新しいグランドピアノ。

つまり、

音大ピアノ科の学生一人当たり、ピアノを4台売れることになる。

アップライト1台にグランド3台とくりゃ、一人当たり1,000万円の売上が立つ。

ピアノメーカーにとってはシュアすぎるお客さんだ。

なんせ、

大人の趣味のピアノの一見客(いちげんきゃく)と違って、

彼らは、他の芸能に浮気することがなく、

今までも、そしてこれからも、

生涯ピアノ一筋で生きていくはずなので、

ピアノを買い続けてくれるからだ。

そして、これらのピアノの全てが、ヤマハ(あるいはカワイ)だ。

市井(しせい)のピアノの先生の家にあるのは、たいていがヤマハでしょ?

私が子どもの頃習っていたピアノの先生の家もヤマハのグランドが2台だった。

中高年になってから一瞬習ったプロのピアニストさんの家もヤマハのグランドが2台。

中高年になってから一瞬習った作曲家の先生の仕事部屋にもヤマハのグランド1台

日本の音大に入って卒業することは、そういうことを意味しているのだ。

カワイはヤマハに比べてシェアが低く、音楽教室チェーンのこども生徒数も3分の1程度のようだ(⇒第87回 音楽教室 | フランチャイズ・ショー)。 

だから、結果的に、

日本のクラシックピアノ界の音は、ヤマハの音なのだ。

これが、

日本の中でクラシックピアノで生きていく人たちの運命なのだ。

だからこそ、音大は増えるこそすれ、減ることはないのだ(減ったら日本のピアノメーカーの売上も減っちゃうもん)。

 

これでわかったでしょ?

「ピアノの大人買い」の最高峰は、

自分の国の音楽文化を所有・支配することなんだ。

その最たる存在が、川上源一翁なんだよ。

つまりね、

大人の趣味道楽の究極の形態は、

楽家や芸人のパトロンになる「旦那業」なんだけど、

川上翁は、日本という、

一国の音楽文化まるごとの旦那業をやった人なんだよ!

 

川上翁の日本への功績は、それだけじゃない。

 

はっきり言って、

音楽よりも、もっと重大過ぎる功績があるんだ。

 

それは、

ヤマハ発動機の船舶事業だ!

 

「どうして、ヤマハの船舶事業が川上さんの絶大な功績なの?」

 

日本は、どんな国?

そう、

日本は、島国っ!

日本のメインの北海道・本州・四国・九州それに沖縄本島、プラス、

周辺の島々や離島を含めた

何千もの島々の集合体、

それが、日本だ。

 

そんな、島々の集合体である海洋国家である日本にとって、

自国の安全保障上のキモは、何?

船だよっ! 船舶事業だよっ!

どんな島にも、どんな離島にも、

自国の領海内に在る島が、いつ何時

「あんた誰?」なヤカラに住みつかれて事実上支配されてしまって

国土を失ってしまうことが、決して、決して起きないように、

自分の国の領海内の島々にいつでも自由に往来できるようにする大きな力が、

自国産業によって生産する船舶だ。

日本人が、ヨットやプレジャーボートや釣り船で、

日本の沿岸や近海に繰り出してあっちこっちの離島にホイホイ行き来して

いつもたくさん楽しそうにプカプカ浮かんで自由に航行していたら、

「そこにいつも居る」ことが、

「そこをいつも自由に航行している」こと自体が、

自動的に存在感になるんだ。

だから、

川上源一翁は、ヤマハ発動機の船舶事業を通して、

日本の安全保障を強力に後押ししたことになるんだ。

でしょ?

 

国家の安泰あってこその、文化芸術、音楽だ。

川上源一翁は、ヤマハ発動機の船舶事業によって、

音楽を含めた日本の文化が豊かに反映するための礎(いしづえ)である、

日本の国土の安全保障に、多大に貢献した人なんだ。

だから、

「ピアノの大人買い」番付の「勧進元(かんじんもと)」として、

川上源一翁ほど、ふさわしい存在はいないのだっ!

だから、カワイ贔屓(びいき)の私をして、あえて、

川上源一翁を最高位の「勧進元」にランクキングしたのだ。

 

ここまで書いたら続きを書く体力が尽きたけど、

気力は十分。 まだまだ続くよ!

次回は、「ピアノの大人買い」番付の、

まだまだメインプレーヤーには行かないんだ!

次回は、

「ピアノの大人買い」番付において、

勧進元」ほどではないにせよ、やはりランキングを超越した、

異次元の存在である、

「行司(ぎょうじ)」さんを発表するよ!

 

tokyotoad1.hatenablog.com

tokyotoad

 

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このブログ「おんがくの彼岸(ひがん)」は、私 tokyotoad が、中学卒業時に家の経済的な事情で諦めた、自分の思いのままに自由自在に音楽を表現する」という夢の追求を、35年ぶりに再開して、独学で試行錯誤をつづけて、なんとかそのスタート地点に立つまでの過程で考えたことや感じたことを記録したものです。(←そんな青臭い夢なんて中学卒業時に諦めといてほんとうに命拾いしたと、今じぶんの人生を振り返って背筋が凍るよ...。)

「おんがくの彼岸(ひがん)」というタイトルは、「人間が叡智を結集して追求したその果てに有る、どのジャンルにも属さないと同時に、あらゆるジャンルでもある、最も進化した究極の音楽が鳴っている場所」、という意味でつけました。 そして、最も進化した究極の音楽が鳴っているその場所には、無音静寂の中に自然界の音(ホワイトノイズ)だけが鳴っているのではないか?と感じます(ジョン・ケイジはそれを表現しようとしたのではなかろうか?)。 西洋クラシック音楽を含めた民族音楽から20世紀の音楽やノイズなどの実験音楽まで、地上のあらゆるジャンルの音楽を一度にすべて鳴らしたら、すべての音の波長が互いにオフセットされるのではないか? 人間が鳴らした音がすべてキャンセルされて無音静寂になったところに、波の音や風の音や虫や鳥や動物の鳴き声が混ざり合いキャンセルされた、花鳥風月のホワイトノイズだけが響いている。 そのとき、前頭葉の理論や方法論で塗り固められた音楽から解き放たれた人間は、自分の身の中のひとつひとつの細胞の原子の振動が起こす生命の波長に、静かに耳を傾けて、自分の存在の原点であり、自分にとって最も大切な音楽である、命の響きを、全身全霊で感じる。 そして、その衝動を感じるままに声をあげ、手を叩き、地面を踏み鳴らし、全身を楽器にして踊る。 そばに落ちていた木の棒を拾い上げて傍らの岩を叩き、ここに、新たな音楽の彼岸(無音静寂)への人間の旅が始まる。

tokyotoadのtoadはガマガエル(ヒキガエル)のことです。昔から東京の都心や郊外に住んでいる、動作がのろくてぎこちない、不器用で地味な動物ですが、ひとたび大きく成長すると、冷やかしにかみついたネコが目を回すほどの、変な毒というかガマの油を皮膚に持っているみたいです。

 

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↑ 不本意にもこんな野暮なことを書かなければならないのは、過去にちまたのピアノの先生方に、この記事の内容をパクったブログ記事を挙げられたことが何度かあったからです。 トホホ...。ピアノの先生さんたちよ、ちったぁ「品格」ってぇもんをお持ちなさいよ...。