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ピアノを買う前に(私が個人的に)押さえておきたかったポイント（その②） - ピアノ方丈記
を書く動機になったのは、数年前(コロナよりずっと前)にピアノ会に参加していた際に、ピアノ会でご一緒した人たちから聞いた様々なピアノ所有事情である：
①新築マンションに防音ピアノ専用部屋を設けた人：
クラシックピアノを弾く中年女性で、夫婦共働きの人。 新築マンションの一室を防音施工したピアノ専用室にして、グランドピアノを置いているとのこと。 「仕事から帰って夕飯を食べた後、夜間にグランドピアノを弾いて楽しんでいる。今までピアノ騒音で苦情を受けたことは無い」とのことだった。 私が聞いたところでは、新築マンション入居時に既に防音のピアノ専用部屋を施工済みという印象を受けたが、定かではない。 この女性は、言葉遣いや身のこなしから、大企業の正社員だろうなと、私は推察した(つまり、どこに出しても恥ずかしくない、一般社会的にちゃんとした人物ということです。立ち居振る舞いが堂々として、卑屈な感じがしなかったので、おそらくは総合職の女性でしょう、って、どうしてわかるかって？それはバブル時代に新卒の私が男性社員に対して卑屈なアシスタント業務をする一般職(事務職)だったからだよ！)。 共働きとのことなので、自分の趣味の防音ピアノ部屋＋グランドピアノを買える経済力をお持ちなのでしょう。 お子さんがいるかどうかは定かではありません。 都心ではなく郊外と呼んでいい場所のマンションでした(土地柄、高層マンションではないだろう)。
②「音出しOK」の賃貸マンションに引っ越した人：
この人も中年のキャリア女性で、クラシックピアノ趣味が高じて、音大生が入居する「音出しOK」の賃貸物件に引っ越して、新しく買ったアップライトピアノを持ち込んで仕事の無い休日に弾いているとのことでした。 私が聞いた記憶では「夜11時までは音出しOK」という物件だったと思う。 「自分がピアノを弾かないと、それなりにいろいろな楽器の音や歌声が聞こえてくるが、お互い様ベース」とのことだった。 彼女は、某有名私立大の付属中学(偏差値トップクラス)からエスカレーター式にその大学に進学して卒業した女性の典型的なタイプだなぁ、と私は思いました。 たいへん聡明で、積極的で、物おじしない、自信にあふれた人で、本人が自らを聡明とあんまり自覚していない様子なんだけど周囲の人から「この人は聡明だ！」と思われるような人です。 それから、「まっすぐスクスク育ちました！」という感じも、あの大学を付属校からエスカレーター式に進学して卒業した人って感じがしました（私は2000年代に、その大学の付属高校(メチャクチャ偏差値高いと思う)からその大学に進学して卒業した女性と一緒に仕事をしたことがあって、「その人と似てるな～！」って思いました。校風ってあると思う）。 音出しOK賃貸物件に住むこのピアノ愛好家さんは、有名私立大学➡超優良大企業➡フリーの職能キャリア(高時給)とキャリアを進んできて、やはり社会的にどこに出しても恥ずかしくない人物と見ました。 高給の専門職に就いている優秀なキャリアウーマンは、仕事が軌道に乗った中年以降に、仕事とピアノ趣味の両立が可能なんだなぁ、と私は思いました。
③自宅にピアノ教師を呼んでいる、グランドピアノを弾くご婦人：
子育ての務めを終えた後、クラシックピアノの演奏を楽しんでいる還暦前後(当時)の主婦の方でした。 地味目だが奥様風の装いや、言葉遣いや立ち居振る舞いから、良家のご出身の専業主婦とお見受けしました（真の良家の人に限って「セレブな」服装はしないものです）。 「娘時代に実家でグランドピアノを弾いていたが、今弾いているのは、嫁ぎ先の(ご高齢の)お姑さんが弾いていた(名の有る)グランドピアノ」とのことで、嫁ぎ先も社会の上層部の家柄でしょう。 ピアノを置いてある部屋には特に防音施工をしたとは聞きませんでしたが、おそらくは、防音施工しなくても近所に騒音が届かない大きさの家にお住まいなんだろうなぁ、と私は思いました。 ピアノ教師を自宅に呼んでレッスンをつけてもらっているとのことでした。 世の中は、自宅に呼びつける方が、社会的地位が上です。 私も、湯水のようにおカネを使える身分だったら、ピアノ教師でも何でも、自宅に呼びつけてみたいものだなぁ、と思いました。
ピアノ会でこのような人たちとお話しして、ピアノを楽しむためには、入れ物である不動産を確保することがキモで、それを実現するためには経済力(カネ)がキモなんだなぁ、と私は再確認しました。 ぶっちゃけ、ピアノじゃなくても、楽器演奏でもなんでもかんでも、趣味道楽のキモは、おカネだと思います。
