ピアノ方丈記

音楽の彼岸にて【指の健康寿命を気遣いながら!】シニアのピアノ道楽の日々

The Lemon Twigs - ハズレてハズレて大当たり?

 

古いブログの記事のコピペ:

 

===20180316=====

クレイグ・テイボーンさんのインタビュー記事に、テイボーンさんが最近(記事の当時)買ったCDのなかに、メタルの人や現代音楽の作曲家にまじって、The Lemon Twigsなるバンドがあったので、検索して聴いてみたら、

 

The Lemon Twigsは、ハズレ感にあふれたバンドだと思いました。

具体的にどこがどうハズレているかというと、私が感じた点は:

 

ハズレ感①:バンドの名前からしてすでにハズれてる?「ぼくたちハズレです!」と言っているようなもの?

 

ハズレ感➁:サウンドに漂う、名状しがたいトホホ感、なまぬるい厭世観、冷蔵庫の奥にずっと忘れられていた瓶づめを見つけて開けてしまったときに感じるあの感じに似た感じ。キーボードなどのチャチいフィルインがちりばめられた、個人的には失笑してしまって最後まで真顔で聞けないサウンド(を21世紀でやるんだからスゴイ感性だよね~)。聴く人の予想を軽妙にハズしてくるコード進行と、ときに力ないお兄さん(メインボーカル)の歌声。

 

ハズレ感③:中心メンバーのファッションセンス。麻丘めぐみのような髪型の兄と、天地真理のような髪型の弟。どこで買っているのか皆目見当つかない服装(古着屋さんだろうね)や服飾小物(トンボめがねとか)。弟の顔メイク(でも後方でドラムを叩いてても目立つことは目立つ)。

 

ハズレ感④:キーが微妙にハズれて歪んで聞こえる曲がある(狙ってのことだね。今のレコーディング技術の賜物?)。

 

ハズレ感⑤:音楽の方向性。今どきロックンロール。若いのにビートルズが好きで、そのようなサウンドを目指しているという点。

 

ハズレ感⑥:ニューヨークのロングアイランドでもナッソー出身。「ニューヨーク市」にあと一歩のところでハズれている。だから、「ニューヨークのロングアイランド出身」と表記される。これが同じロングアイランドでもブルックリン出身だったら「ニューヨークのブルックリン出身」とかかれるところ。

 

ハズレ感⑦:ほかのバンドメンバーも。 キーボード君の、完成度の高い微妙なファッションセンス(アロハの裾を、幅が少しだけ広めのカラージーンズにタックイン。それに茶色い革靴(サラリーマンが履くようなの)を合わせる。長めの角刈り頭。全体的に、完璧に微妙!)。  いつも醒めているベースちゃん。他のメンバーがエキサイトしてきても、ニコリともせず淡々と仕事をこなしつづける(ベースを弾く)。唯一ふつうっぽいファッションだが、ときにオーバーオールのジーンズ(今はサロペットっていうの?)とか着ているので油断ならない。

 

ハズレ感⑧:ベース以外のメンバーが、もちまわりで楽器を弾く。ギターの兄がドラムやキーボードを弾いたり、ドラムの弟がギターを弾いたり、キーボード君がドラムを叩いたりする。バンドは通常、メンバーと楽器が固定されているから、マルチな彼らの流動的なフォーメーションはスゴいし興味深いけどちょっともちまわりすぎ?(いやおもしろいよ。)

  

結論: 以上のようなハズレ感が積もり積もると、ある所で裏返って大当たりになる気がする。いやもうすでに当たっている。だから、メジャーレーベルには決して行かないでほしい(が、あのお兄さんのことだ、そのへんもちゃんとハズすだろう)。

  

(追記: あとでwikiをみたら、メンバー全員が同じ高校の出身なんだね。キーボード君のカウンターポイント的なバックコーラスのことも書かれていた。カウンターポイントというとバッハモーツァルトベートーベンという先入観がありますが、西洋音楽の流れは分断された歴史がないので、ふつうにロックやポップスやジャズに入ってるんだよね。つまり、クラシック音楽の根本的な理論が自然に身についていてロックンロールをやっているということですね)。

 

 

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